量子もつれとテレポーテーション

テレポーテーションと聞くと、夢物語のように感じます。

でも実際に、アニメ「ドラえもん」の中では、”どこでもドア”としてテレポーテーションの技術がありますね。ですが、この技術が現実世界で実現可能そうに見えるかと言われると到底無理のように感じてしまいます。

実は、量子力学の理論の中には、テレポーテーション可能となる理論が存在します。それについてまとめてみたいと思います。


量子テレポーテーションに段階を踏んで入っていこうと思います。

1.状態の重ね合わせ

例え話としてよくでてくるのがシュレーディンガーの猫だと思います。シュレーディンガーの猫を聞いたことある人は、多いと思います。

ものすごーく簡単に言うと、猫を箱に入れて、確率でランダムに毒を出すか出さないかを決定する装置を箱の中に設置します。箱に入った猫は、確率によって死ぬか、死なないかが決まります。

この時、箱を開けるまで、猫が死んだか死んでいないかが確定しておらず二つの状態が重ね合わせされた状態となります。これを状態の重ね合わせと言います。

古典的(量子の対義語)な観点から考えれば、状態が重ね合わせされることはあり得ないでしょう。箱を開ける前から、猫が死んだか生きてるかどうかは決まっているはずです。

ですが、量子の世界では、状態の重ね合わせが実現するのです。

2.量子もつれ

量子もつれの状態を模擬的に考えてみます。(あくまで”模擬的”に、)

 

手元に状態A ,状態B の粒子を用意します。

この二つの粒子を状態が確認できないようにしてしまします。

 

この二つの粒子を自分が知らないところでシャッフルしてもらいます

すると手元に帰ってきた粒子は状態が分からなくなってしまいます。これは”模擬的に”状態の重ね合わせがされた状態と言えるでしょう。

 

右にある粒子も、左にある粒子もそれぞれ、二つの状態A, Bが重なりあっています。このような二つの粒子の状況を量子もつれと呼びます。

3.瞬間移動??

先ほどの量子もつれとなった二つの粒子に対する思考実験をしましょう。(このペアはEPRペアと呼ばれます。)

手元に量子もつれの関係にある二つの粒子を準備します。

どちらでもいいので一つを、月などの離れた場所へ移動させます。

 

その後、自分の持っている粒子の状態を観測して、重ね合わせの状態から状態を確定させます。

たとえば、ここで自分の持っている粒子が状態Aだったとしましょう。

観測したその瞬間、タイムラグ無しに月にある粒子の状態がBとして確定しませんか?

 

月での重ね合わせが解かれてしまいました。タイムラグが無い、遅れが無い、このことがポイントです。アインシュタインの考えた相対論では、情報は、光の速さを超えないことを原理として理論が構築されています。

すなわち、直観で考えれば、状態の重ね合わせを受け入れたとするならば、アインシュタインの功績の一つである特殊相対論、一般相対論を否定することとなるのです。

このパラドックスはEPRパラドックスと呼ばれます。

4.量子テレポーテーション

2022のノーベル賞は、このEPRペアを実験で実証した功績にあたえられました。3で説明した瞬間移動は実現可能というわけです。

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